ATカンパニー株式会社
前代表取締役
浅野 忍土
フランチャイズ・ストラテジスト、浅野忍土が監修。
銀行、ITベンチャーを経て、FCコンサルティング会社であったベンチャー・リンクへ入社し、フランチャイズビジネスに携わる。
8年間、チェーン展開支援を主とした業務に従事し、牛角、しゃぶしゃぶ温野菜、土間土間、銀のさら、タリーズ、カーブスなどを多店舗展開。
結果1,500店舗以上のチェーン展開に関与。
その後、独立し、ATカンパニー(株)を創業し、FC展開を支援。
さらには女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」FC本部を設立し、自らFC本部も経営している。
東京商工リサーチによると、4月24日17時時点で「新型コロナ」関連の経営破綻が、全国で93件に達し、4月だけでも100件を超える勢いとなっています。インバウンド消失や外出自粛、ゴールデンウィークの需要が見込めないことなど、「新型コロナ」の影響は深刻化の一途をたどっています。
私たちはこれまでも様々な「ショック」を受けてきました。リーマンショック、ITバブル、東日本大震災、バブル崩壊など、その度に人々の生活様式が変化し、消費行動に影響が及び、経営破綻する企業もあれば、ショックをチャンスに変え成長する企業もありました。
身近な話では、区画整理や都市再開発、大学や大手企業の移転などで、地域の人の流れが全く変わってしまうことも、その地域で営業している店舗にとっては死活問題になります。
このような経営の環境変化に対し、「ストック型ビジネス」は比較的強いと言われています。
「ストック型」とは、会員制度やネット利用・携帯利用などのインフラ(社会基盤)課金と言った、顧客を獲得すると安定して収入を獲得し続けることができるビジネスモデルです。
逆に「フロー型ビジネス」とは、飲食店、小売店など都度の販売・サービスで収入を得るビジネスモデルです。「フロー型」は商品・サービスが売れればすぐに収入を得られる上に、“人気の商品”などを開発できると一気に収入増も見込める場合があります。しかし、セールスを続けなければならない為、景気や環境変化で収入が不安定になりがちです。
冒頭で紹介した経営破綻した企業の業種としては、「宿泊業」を筆頭に、「飲食業」「アパレル業」「娯楽業」と「フロー型」の企業が名を連ねており、環境変化に弱い「フロー型」ビジネスの一面が鮮明に表れてしまったと言えます。
これに対し「ストック型」の会社は、利用者から安定した収入が見込める為、経営体力を確保した上で、次の戦略を打つことができます。
現在「フロー型」ビジネスを展開している企業においては、第二、第三の経営の柱として、「ストック型」ビジネス分野の新規事業に取り組むことを検討されるタイミングではないでしょうか?