ATカンパニー株式会社
前代表取締役
浅野 忍土
フランチャイズ・ストラテジスト、浅野忍土が監修。
銀行、ITベンチャーを経て、FCコンサルティング会社であったベンチャー・リンクへ入社し、フランチャイズビジネスに携わる。
8年間、チェーン展開支援を主とした業務に従事し、牛角、しゃぶしゃぶ温野菜、土間土間、銀のさら、タリーズ、カーブスなどを多店舗展開。
結果1,500店舗以上のチェーン展開に関与。
その後、独立し、ATカンパニー(株)を創業し、FC展開を支援。
さらには女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」FC本部を設立し、自らFC本部も経営している。
Lucintel社の「デジタルフィットネスの世界市場」レポートによると世界のデジタルフィットネスの市場は2017年から2020年にかけて32.6%の成長で、2022年には274億ドル(約2兆9千億)に成長すると予測しています。
中でも、フィットネスクラブではデジタル化が進み、AIの導入が加速度的に進んでいます。
従来のフィットネスでは、運動した量と時間は自分で記録し、体の変化などは「実感」と「見た目」で成果を把握していました。
また、これまでのフィットネスクラブは「会費を払っているがあまり来店しない」いわゆる「幽霊会員」の存在が売上の底支えをしていると言われてきましたが、そのような会員は退会率が高く、結果として常に新規会員を退会以上に獲得しなければならない販促コストの増大という悪循環も招いてきました。
アメリカでは、会員とのパーソナルなコミュニケーションを構築するための、デジタルデバイスを積極的に取り入れ、会員の運動データを取得し、一人ひとりの会員に対して運動結果に基づくパーソナライズしたトレーニングメニューの提案などをすることで、顧客ロイヤリティーを高め、来店率を高め、退会率を抑え、新規会員獲得にかかるコストを抑え、経営改善を図る動きが主流となっています。
会員に対するパーソナルなトレーニングメニューの提供は「パーソナルトレーナー」を導入することでも解決できますが、トレーナーという「人」に依存する場合、コストが高騰する上に、属人的な質のバラつきを是正することができず、結果、一部の優秀なトレーナーに経営が依存する事になりかねません。
そこで積極的に導入されているのが、AIによるパーソナルトレーニングメニューの提供です。フィットネスマシンにAIを搭載し、使用する人の体力・筋力をAIが計算して最適な負荷で運動できるようにしたり、ユーザーの目標とフィットネスレベルを分析し、カスタムメイドのトレーニングプランを提供するなど、一定のレベルでトレーナーを必要としないパーソナルトレーニングを実現しています。
フィットネスに限らず、あらゆる分野でAI化が進んで行きますが、フィットネス分野においても、これからはAIを取りいれたパーソナルトレーニングの需要が益々高まっていくことが予想されます。