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フィットネスジムの経営には、開業から運営まで、さまざまなコストが発生します。しかし、実際にどのようなコストを支払う必要があるのか、イメージがつかめない人も多いのではないでしょうか。この記事では、フィットネスジム経営に必要なコストの内訳を詳しく解説します。
合わせて、フィットネスジム経営におけるコスト削減方法も紹介するので、経営コストの高さに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー（株）は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
目次
フランチャイズに加盟してフィットネスジムを経営するには、大きく分けて「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」の2つのコストが必要です。それぞれどのようなコストなのか、内訳を見ていきましょう。
初期投資とも呼ばれるイニシャルコストは、ジムの経営を始めるにあたって必要となるコストです。フランチャイズ加盟時に必要なイニシャルコストの内訳は、下記項目が当てはまります。
加盟金は、フランチャイズ加盟時に本部へ支払う費用のことで、ロイヤリティと研修費や場合によって保証金が含まれます。物件取得費と工事費、設備費、システム整備費は、入居する物件の規模やジムの経営方針によって、必要となる費用が大きく変動するでしょう。
大規模な店舗を構えたり幅広い顧客層をターゲットに据えたりするのであれば、その分だけイニシャルコストは膨らむため、経営方針の明確化が重要です。なお、一般に物件取得費の相場は家賃の6〜10ヶ月分とされています。
販促費は、フランチャイズにおけるマーケティングは本部の担当となるため、広告・宣伝にかかるコストにはあまり心配いりません。
ランニングコストは、店舗の運営・維持にかかる費用全体を指します。具体的には、下記項目別に分かれています。
ロイヤリティとは、フランチャイズ加盟者が本部に対して支払うもので、内訳は経営ノウハウ提供と経営サポート、ネームバリューへの対価です。算出方法は、毎月一定金額を支払う定額制と、月毎の利益から一定割合を支払う歩合制があります。本部によってシステムが異なるため、契約時に内容をしっかりと確認しましょう。
家賃と人件費は、ランニングコストの中でも経営の成功に大きく関わるコストと言えます。立地条件が良く、集客効果の高い物件ほど家賃は高額です。高いスキルを持つトレーナーを雇用すれば、顧客へ質の高いサービスを提供できますが、人件費も高騰してしまうでしょう。
光熱費と設備維持費は、ジムの業態によって大きく変動するコストです。設備維持費には、消耗品の補充とトレーニングマシンのメンテナンス、店舗の改装にかかるコストが含まれます。設備維持費は突発的に発生することもあるため、費用を備えておきましょう。
フィットネスジムの経営にかかるコストは、業態ごとに異なります。ここでは、主要な3つのジム形態におけるコストの目安を紹介します。
総合型ジムのイニシャルコストは、規模によって500万円から3,000万円ほど必要です。総合型ジムは、プールやサウナといった維持費用がかかる設備を揃えなければならないため、フィットネスジムの中ではもっともコストがかかります。
また、総合型ジムのランニングコストの目安は、月150万円程度とされています。ジムの規模が大きくなるほど設備維持費や人件費、光熱費などが増大するでしょう。
パーソナルジムのイニシャルコストの相場は、300万円から600万円です。パーソナルジムの場合、設備や内装にどれだけコストをかけるかで、初期費用が大きく異なります。
パーソナルジムのランニングコストは70万円ほどが相場とされており、人件費と光熱費が主な内訳です。パーソナルジムではトレーナーのスキルがサービスの質に直結するため、人件費については余裕をもって用意しておくとよいでしょう。
無人ジムのイニシャルコストは2,000万円前後が相場とされます。無人ジムでは、顧客が一人で使用できるトレーニングマシンの導入に加え、Web予約や入退室管理などのシステム整備が必要です。そのため、パーソナルジムと比べて初期費用が高額となります。
一方で、無人ジムでは人件費が抑えられるため、パーソナルジムよりもランニングコストが低い傾向にあります。
これからフィットネスジムを経営するのならば、フランチャイズへの加盟をおすすめします。ここでは、フランチャイズに加盟してフィットネスジムを経営するメリットを解説します。
フランチャイズに加盟して開業すると、イニシャルコストを抑えられます。通常、フィットネスジムを開業するためには、物件取得費や改装費、設備投資費などをすべて自力で用意しなければなりません。しかし、フランチャイズではイニシャルコストの一部を本部が負担するため、低いコストでの開業が可能です。
なお、実際にどの程度のコストダウンが実現できるのかは契約によりますが、イニシャルコストの半分を本部が負担することも少なくありません。
フランチャイズに加盟すると、開業前に本部の研修を受けられます。多くのフィットネスジムグループでは、充実した研修制度を整備しています。フランチャイズに加盟してすぐに自分の店舗を持つことは少なく、大抵はグループの他店舗で一定期間の研修が必要です。
加えて講座での研修では、経営に関するノウハウだけでなく、トレーナーとしての知識も学べるため、未経験でも経営を成功させることが可能です。
本部が培った経営ノウハウを活用できるため、未経験でも成功に近づきやすいです。
業界で活動経験のない個人が開業した場合、経営ノウハウを一から積み上げていかねばなりません。経営についての学習コストは高く、その分だけ機会損失が発生します。
しかし、フランチャイズに加盟して開業すれば、本部が培った、すでに実績のある経営ノウハウのパッケージを活用できます。そのため、個人の経営手腕に依存せず、経営を成功させられるのです。
フランチャイズには、集客に困らないというメリットもあります。本部の看板を掲げて開業するため、知名度向上に悩むことがありません。さらに、個人では難しい大規模なマーケティングも本部が担当するので、加盟者は集客の心配をせず、経営に専念できます。
フランチャイズに加盟することで、少ない資金でフィットネスジムの開業が可能です。しかし、フランチャイズに加盟して開業した後にもコストが発生することを忘れてはなりません。ここではフィットネスジムの経営コストを少しでも抑える方法を解説します。
30〜60畳ほどの小規模のジムから経営を始めることです。ジムの規模が拡大するほど必要なコストも増大するため、経営失敗時のリスクは非常に重たくなります。本部の経営ノウハウを活用できるとはいえ、いきなり大規模なジムを開業するのは危険が伴います。
はじめは小規模な店舗からスタートして、経営が軌道に乗ってから、徐々に設備を増やしていきましょう。
広告費をかけすぎないのも、経営コスト削減では大切です。大規模な広告や凝ったデザインのチラシは、確かに効果的な宣伝手法ですが、多大なコストが発生します。
広告費を抑えて集客するには、店舗のターゲット層を明確にした上で、ブログやSNSを活用するのがポイントです。
店舗のシステム整備に注力することで、人件費の削減が可能です。例えば、入退室管理システムを導入すると、店舗にスタッフを常駐させる必要がなくなります。
またWebサイトやメッセージアプリでチャットボットを運用すれば、予約や問い合わせなどの業務を簡略化できます。システム導入には初期費用と運用・保守費用が発生しますが、近年では安価なシステムも登場しているため、ランニングコストの削減という点で大きなメリットを得られるでしょう。
固定費を削減するのも、コストダウンに有効な手段です。例えば、トレーニングマシンは、中古やレンタルを活用して導入費を抑えられます。タオルやマットなどの消耗品は、自力で用意し洗濯をするよりも、手配から回収までを一任する業者を利用した方がコストは下がります。
その他、損害・火災保険のプランを見直す、エネルギー効率のよい空調を導入するなど、さまざまな手法で固定費の削減が可能です。
フィットネスジム経営には、イニシャルコストとランニングコストが発生します。イニシャルコストは初期投資とも呼ばれ、物件取得費や改装費、設備費などが含まれます。そしてランニングコストは、家賃や人件費、光熱費といった、店舗運営に必要なコストです。フランチャイズに加盟した場合、イニシャルコストでは加盟金が、ランニングコストではロイヤリティが別途発生します。
フランチャイズに加盟して開業すると、イニシャルコストを抑えられるだけでなく、経営ノウハウと本部のネームバリューを活用できる、集客に困らないなど、多くのメリットがあります。
フィットネスジム経営におけるコスト削減方法としては、小規模なジムから経営をスタートさせるほか、SNSを活用して広告費を浮かせる、システム整備に注力して必要な人手を抑えるといった手段が有効です。また、専門の業者を活用したり、保険プランを見直したりといった、固定費削減への取り組みも大切です。
