◾︎AIを使う次世代型女性専用フィットネスクラブが話題に!
わずか4年で110加盟を突破した
今、注目のビジネスモデル。
ATカンパニー株式会社
ATカンパニー(株)は、FC営業代行支援会社として2009年に創業。
乳幼児教室「ベビーパーク」をFC店ゼロから、約2年半で220加盟開発。
放課後等デイサービス「ハッピーテラス」をFC1号店から、約2年で101加盟開発
現在は、女性専用AIパーソナルトレーニング「ファディー」の支援に注力し、全国に出店拡大中。
※本レポートは前代表の浅野が講演した内容を書き起こし、修正加筆したものです。
フランチャイズとは何か。突き詰めて考えると、「経営戦略」の一部です。皆さんは、経営戦略の一部として、フランチャイズを選定されているでしょうか。
「好き嫌い」で選定されるのは問題ありませんが、経営の状況をきちんと分析した上で、本当にそのビジネスを取り組むべきなのかといったところまで突き詰めて選定されている方は少ないように感じます。経営は好みです。
ご自身の選択で自己責任で好きなことをやる、というのはいいと思いますが、経営戦略的に考えると「この社長さん、そのビジネスやるべきじゃないのに…」という方が比較的多くいます。
「経営戦略」と一口に言っても、複数あります。
例えば、店舗ビジネスであれば“直営展開”、“ライセンス”も“フランチャイズ”同様、すべて経営戦略の一つです。
つまり、フランチャイズだけでなく、取るべき選択がいくつもある中の一つだということを、まずは理解いただければと思います。
私は15年ほど、フランチャイズのお話をさせていただいていますが、実に多くの方が“儲かる”フランチャイズビジネスを探しています。当然、“儲かる”ことは重要ですが、ただ“儲かる”ことだけでなく、今回は“経営戦略として”ビジネスを選定するのをお勧めしたいと思います。つまり、ビジネスの選定を“経営戦略まで昇華させる”ということです。
■そもそも経営戦略とは何か? 2つの本質
そもそも「経営戦略」とは何なのでしょうか?
経営戦略の本質は2つあります。
まず一つは、「儲かる商品分野をつくる事」。
もう一つは、「売れる仕組みをつくる事」。です。
経営戦略とは、この2つを考える事です。
言われてみると当たり前のことです。
商品分野をつくって、それをどう売るかを考える。
これ以外、経営戦略はありません。
人材や財務がどうなのかなどは付属でしかありません。
経営戦略とは、この2つを考える以外にありません。
つまり、「販売」と「商品」です。
弊社では、一つ目の「儲かる商品分野をつくる事」というのを「商品力の強化」と定義付けています。
二つ目の、「売れる仕組みをつくる事」は、「営業構造の改善」と定義付けています。
つまり、構造化しなければならないということです。
これについては、後ほどフランチャイズビジネスに置き換えてご説明します。
この当たり前のようですが、商品力を強化し、売れる仕組みづくり、つまり営業について考えましょうというのが、経営戦略の本質だと思っています。
このうち、どちらが欠けてもダメですし、この2つが重なったときに「経営戦略」ということができるのです。
では、この2つそれぞれについて、フランチャイズの事業選定に役立てるために、詳しく見ていきましょう。
1.儲かる商品分野をつくる事とは?
儲かる商品分野をつくる事というのは、商品をどう延命させるか、発展させるかというときに使う目線です。
商品をつくるときは、商品を企画し生産することが大事なのですが、少々むずかしくなってしまうので、今回は付加的な視点をご紹介します。
皆さんご存知だとは思いますが、商品力を強化させるという部分に関しては、「PLS(プロダクトライフサイクル)」や「PTM(プロダクト・フォーリオ・マネジメント)」等の考え方があります。
2.売れる仕組みをつくる事とは?
もう一つ重要なのが、売れる仕組みづくり、営業構造の改善という部分です。
売れる仕組みづくりと営業構造の改善には、以下の様な視点が存在します。
(1)伸びているマーケットの分野かどうか
皆さんがビジネスを選定する際は、必ず「伸びているマーケットの分野」を探すはずです。
実は、それが売れる仕組みをつくるときの最初の視点になります。
もちろん、衰退産業よりも、成長産業に属したビジネスのほうがいいですよね。
そして成長産業の中でも、さらに成長マーケットを目指していきます。
ここで、産業とマーケットの違いを見ておきます。
例えば、「外食産業」の中の「ラーメンマーケット」いうと分かりやすいでしょう。
外食産業は、少し衰退産業に属していますが、その中でも、ちょっと前の「俺のシリーズ」などの立ち飲みマーケットは、成長シリーズです。
ベストなのは産業が伸びていて、マーケットも伸びていることです。
次に候補に挙がるのは、産業はちょっと全体的に衰退傾向だけれど、伸びているマーケットです。
これは必ず存在しますので、これらの視点で調べていただくのがいいと思います。
そして、この産業やマーケットは、予測することが可能です。
この「予測すること」が経営的にビジネスを選定する部分になります。
これについては、後ほど詳しくご紹介します。
(2)販路構造をどこに所属させるのか
そして次に重要となるのが、販路構造をどこに所属させるのかということです。
販路経路は、必ず「製造(メーカー)・卸・小売・一般消費者・オピニオンリーダー」の5つのどれかに必ず属します。
この5つは「ペンタゴンモデル」と呼ばれます。
フランチャイズ加盟店の場合、ほとんどが「小売店」です。
そして本部が「製造(メーカー)」であったりします。
このようなポジションによって、儲かるかどうかが変わります。
例えば、衰退産業が一気に儲かることがあります。
ユニクロは、元々「小売店」でした、それが「製造小売」になったことで急激に成長しましたよね。
元々、小売や衣類販売は、どちらかといえば衰退産業でした。
そこでユニクロが一気に成長できたのは、自分の属する販路構造のポジション、つまり「ペンタゴンモデル」の立ち位置を変えたからなのです。
フランチャイズビジネスでも、“ちょっと変わったもの”というのは、そのようなイノベーション的な部分を持っています。
それを見極めるときに重要なのが、「販路構造」なのです。
ビジネスは必ず「製造(メーカー)・卸・小売・一般消費者・オピニオンリーダー」のどれかに必ず属することになり、属した販路構造の中で、どのような“取引構造”を取るかによって、売れる仕組みというのは変わってきます。
フランチャイズの場合、ロイヤリティや加盟金などは、重要な取引条件になるものです。
つまり、販路構造とその取引構造をしっかり見ておかないといけないということです。
しかし、意外と見ていない方が多い印象があります。
そして、その上でどのような組織で戦うべきなのかを考えていくべきなのです。
失敗しないフランチャイズビジネスの選定ポイントは「経営戦略」の2つの視点で見ることにあり Vol.2 に続く