フランチャイズのためになる企業インタビュー vol.1 フランチャイズビジネスにおける労務管理の重要視すべき視点 エール労務サービス 兼峰大輔 × ATカンパニー 浅野忍圡

労務管理でトラブルを起こさないための重要な視点は、「仕組み化」と「ルールの徹底」

浅野

結局、労務管理をしっかりと出来ている企業の特徴は何ですか?

兼峰

特例を認めず、しっかりとした仕組みで労務管理を仕組み化している企業でしょう。具体的に就業規則で手当の額や基準を設けており人によって条件に相違がないことが挙げられます。開業当時はどうしても組織の作り込みや規則やルールの明確化が後回しになりがちです。特に、手当や働く時間などの条件面に明確な基準が無いとトラブルの元です。「言った、言わない」を避けるため公平な労働条件をあらかじめ設定しておくことがトラブル回避になるのだと思うのです。

浅野

本当、そうですね。仕組み化、ルール化を徹底しているかどうかですね。逆に出来ていない本部の典型はどの様な特徴の本部でしょうか?

兼峰

先程の逆のパターンですね(笑)開業当時は当然、縁故採用もあり得るでしょう。開業当時の難局を乗り越えるのに気心が知れた知人が力を貸してくれるのは大変心強いです。ただし、条件等であまりにも他の職員との乖離があると他の職員から嫉妬を買ったり、孤立化することもあります。採用の条件を十分考慮しつつも他の職員とのバランスを保つことが大事です。組織である以上は均一化を目指すには最初が肝心なのです。

浅野

そうですね。全て初めが肝心ですね。後から、ルールを変える事が難しいですからね。それと良くない本部に多く見られるのが、顧問料をケチってしまい、社労士をしっかりと設けないケースがありますよね。通常、社労士は顧問契約するのが良いのか、都度お願いするのが良いのか、どちらが良いのでしょうか?

兼峰

過去『最初はお金が無いから軌道に乗ったらお願いします』という断り文句をよく聞いてきました(笑)。
当然顧問となれば費用が掛かりますが、むしろ最初だからこそ我々のような専門家のアドバイスをしっかり取り入れ基礎を作ることが大事だと思うんです。最初に費用をかけて労務管理の仕組みを作り、その後、自社で出来ると判断された段階で、顧問契約から都度依頼するスポット契約に切り替えるのがいいと思います。

浅野

やはり最初が肝心と言う事ですね。しっかりと最初に仕組み化を行うと言う事ですね。

兼峰

そうなんです。先で述べた通り最初にしっかり顧問契約を結んで労務管理の仕組み化を進めた方が良いと思います。FCに加盟する場合はFC契約と同時期に社労士などの士業とお付き合いすることをお勧めします。これは助成金の情報収集や申請手続などはタイミングが重要だからです。特に創業系の助成金の場合は助成金の対象となる経費の払い込みが計画を提出した後のものしか認められないので早い段階でアドバイスを受けてください。助成金を取りこぼし無く受給するには早い段階での契約が得策です。
また採用段階で求人広告に賃金などの条件を乗せる必要があります。その為、求人広告を出す前に就業規則の作成をした方が良いと思います。そういう意味でも店舗型のFCの場合は遅くとも物件が決まった段階では、人材採用に着手すると思うので、そのタイミングで社労士に相談すると良いでしょう。

浅野

顧問契約する場合、企業として、社労士をどのような視点、考え方で選定するのが良いでしょうか?

兼峰

士業のような専門家をどう捉えるかがまずは大事です。開業当時は沢山やることがあります。経営者が全てを行うには相当な負担がかかります。専門家にアウトソーシングした方が確実で結果的に割安になると思うのです。 そして数多くある社労士事務所からどの事務所を選ぶかは専門性や相性は欠かせないでしょう。値段はどこも同じようなものです。大きな事務で値段が安いところがありますが殆どの事務所は代表の先生がフォローしてくれることはありません。場合によっては資格を持っていない新人が担当することもあります。
私見ですが開業当時はしっかりサポートしてくれる中堅クラスの事務所が良いと思います。1名の社労士の目が行き届く規模、具体的に言うと1人の社労士の担当する顧問先は70件前後くらいが限界だと思います。 また、社労士業務も多岐に渡るのでその事務所が何を得意としているか? を確認することが重要です。誤解を恐れず言えば、「何でもできるは何にもできない!」と同じです。その事務所の強みや特化している業界や業務や経験を訪ねるといいでしょう。あとは相談しやすい相手かどうかも一度会ってみて見極めると良いでしょう。

浅野

ありがとうございました。本当に参考になる話ばかりでした。
ここまでお話をお聞きすると、介護系の事業をされている方は、労務管理面は兼峯さんの所にお願いするのが良いですね!お勧めします!

■エール労務サービスへのお問い合わせはこちらから!

【会社HP】 http://kanemine.com/

■フランチャイズ展開をお考えの方はこちらをご覧ください

ATカンパニーFC本部支援ページ

ATカンパニー株式会社
フランチャイズという経営手法を駆使した経営支援を行う。企業・起業家に対し、無報酬でフランチャイズ情報の提供を行う独自のビジネスモデルを構築。
数多くの企業、起業家を成功に導いている。
  • 設立:2009年3月19日
  • 所在地:東京都千代田区外神田1-18-19 新秋葉原ビル 3階
  • 電話番号:03-3526-2980
  • 資本金:1,000万円(グループ全体3,700万円)